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友達がいない男の老後は、本当に地獄なのか。38歳の独身男が、その「定説」を冷静に検証する

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「友達がいないと、老後が寂しいぞ」

人生のどこかで、誰かに一度は言われたことがあるはずだ。たいてい結婚式の二次会で酔った同級生か、実家に帰った時の母親か、テレビに出てくる胡散臭い専門家のどれかだ。

あれを言われるたびに、俺は曖昧に笑ってビールを飲んで、話題を変えてきた。だが心の奥では毎回、小さく動悸がしていた。本当にそうなんだろうか。

友達がいない俺の老後は、本当に地獄なんだろうか。 38歳の今、この「定説」を一度、冷静に検証しておきたい。脅し文句に怯え続けるのは、もう疲れた。

この記事で解決できる悩み
  • 「友達がいない老後は寂しい」という世間の脅し文句に、漠然と怯えている人へ
  • 老後に向けて「友達を作るべきか」という問いに、現実的な答えを出したい人へ
  • 孤独な老後への不安を、感情論じゃなく具体的な対策に変換したい人へ
目次

そもそも「友達がいる老後」って、本当に実在するのか

まず最初に疑うべきはここだ。「友達がいる老後」というイメージそのものが、よく考えるとかなりフワッとしている。 公園のベンチで将棋を指している老人たち。喫茶店でコーヒーを飲みながら談笑する婆さん連中。あれを見て「いいなあ」と思う人は多いだろう。

だがよく考えてほしい。

あれが毎日続いている人間が、世の中にどれだけいるのか。 俺の父親は今70歳近いが、定期的に会っている「友達」なんてたぶん一人もいない。年賀状のやり取りが数人、同窓会が3年に1回。それが「友達がいる側」の実態だ。

つまり「友達がいる老後」も、世間がイメージするほどキラキラしたものじゃない。みんな薄ぼんやりとした人間関係の中で、それぞれ一人で生きている。ただそれを口に出さないだけだ。

老後に本当に襲ってくる「3つの問題」は、友達では解決しない

じゃあ老後に何が問題になるのか。これは統計と現実を見れば、もう明らかだ。

一つ目は。年金だけじゃ生活できない、医療費がかかる、家賃が払えなくなる。この問題に友達は1円も役に立たない。むしろ友達付き合いは支出を増やすだけだ。誘いに乗るたびに財布が薄くなっていくのを、俺たちはもう知っている。

二つ目は健康。動けなくなる、認知能力が落ちる、孤独死のリスク。友達と毎週飲んでる老人だって糖尿病にはなるし、脳梗塞でも倒れる。健康問題は自分の体と、医者と、保険の問題だ。誰かが代わりに痛みを引き受けてくれるわけじゃない。

三つ目は事務手続き。これが意外と知られていない。入院する時の保証人、施設に入る時の身元引受人、死んだあとの遺品整理と火葬。これらは「友達」では原則カバーできない。法的に動けるのは家族か、契約した専門家だけだ。

つまり老後の三大問題は、すべて「友達がいるかどうか」とほぼ無関係なんだ。脅し文句の前提が、そもそも崩れている。

それでも残る「話し相手がいない問題」をどう処理するか

ただし正直に書いておくと、一つだけ友達が果たす機能がある。話し相手だ。 これだけは金でも健康でも事務手続きでも、カバーしきれない。日々の小さな出来事を「ちょっと聞いてくれよ」と言える相手がゼロだと、人間の精神は確実に削られていく。それは認める。 だがこれも、必ずしも「友達」である必要はないんだ。

たとえばかかりつけの内科医。たとえばいつも行く床屋。たとえば月一で通う定食屋の親父。こういう「薄い関係の他人」が複数いることのほうが、老後の精神衛生にはむしろ効くらしい。社会学でいう「弱い紐帯」って話で、けっこう研究もある。 深い友情は維持コストが高い。だが薄い接点は、向こうの生活を圧迫しない分、長く続く。俺たち独身男が目指すべきは、たぶん後者だ。気を遣わなくていい関係を、薄く広く、いくつか持っておく。それで十分なんだと思う。

38歳の今からやっておくべき「老後インフラ」の整備

ここからが具体的な話だ。「友達を作る」みたいな曖昧な目標じゃなく、もっと事務的な作業を淡々と進めたほうがいい。

まずは金の防衛から。新NISAでもiDeCoでも、とにかく少額でいいから老後資金の積み立てを始める。これが最優先だ。月1万でも20年積めば数百万になる。友達100人より、現金100万のほうが老後の俺たちを確実に守る。これは、もう、そういうものだと割り切るしかない。

次に健康インフラ。具体的には、信頼できるかかりつけ医を一人見つけておく。歯医者も同様だ。40代以降、体は確実に壊れていく。「困ったらここに行く」というルートを確保しておくのは、友達を作るより100倍重要だ。これは断言してもいい。

そして事務手続きの代行先。これは多くの独身男が見落としている領域だ。身元保証サービス死後事務委任契約といった、独身者向けのインフラが今は整いつつある。月数千円から数万円で、入院や葬儀の手続きを代行してくれる。これを40代のうちにリサーチしておくだけで、老後の不安は体感で半分になる。知ってるか知らないかで、未来がだいぶ変わる類の話だ。

そこが知りたい! 死後事務委任契約の実務Q&A50

最後に「薄い接点」の意図的な確保。これは難しく考えなくていい。同じ店に通う。同じ床屋に通う。図書館の司書に顔を覚えてもらう。それで十分だ。「誰かに認識されている」という事実が、孤独の輪郭をわずかに削ってくれる。それくらいでちょうどいい。

結論:俺たちにとって、それはどういう意味を持つのか

「友達がいない老後は地獄」というのは、家族や友人を持つ側がなんとなく信じている、根拠の薄いお伽噺だ。本当の地獄は友達がいないことじゃない。金がなく、健康を失い、手続きを頼める他人もいない状態のことだ。

逆に言えば、金と健康と事務インフラさえ整っていれば、友達ゼロでも老後はそれなりに回る。むしろ無駄な人間関係に消耗しなくていい分、俺たちのほうが静かで快適かもしれない。そう考えれば、そんなに悪い未来でもない。 38歳の今、やるべきことは明確だ。友達を増やすことじゃない。

老後を支えるインフラを、一つずつ、淡々と組み立てていくことだ。誰にも手伝ってもらえない孤独な作業だが、その積み重ねが20年後の俺を、たぶん救う。 怯える必要はない。脅し文句はもう聞き流していい。やることをやれば、それでいい。 まあ、結局そういうことだ。

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この記事を書いた人

kouji_kimuraのアバター kouji_kimura 限界独身サバイバー

38歳、独身。手取り22万の電話オペレーター。 27歳で「あなたとの将来が見えない」と振られたことを機に、世間並みの幸せを諦める。現在は、人生のダメージを最小化する「生存防衛線」を構築し、静かな孤独を享受している。

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